ヤリイカに遭えず、おみやげはマメサクラ
![[サーフの休日]](https://gontaxx.sakura.ne.jp/blossom/wp-content/uploads/2021/04/msd210423-000.jpg)
今週はありがたいことに木金の平日連休が当たってる。
連日の強風も落ち着いてきそうだし、木曜午後に出発して夕マズメサクラからの夜はヤリ狙い、翌朝はまたサクラという欲張りな釣りを計画。
しかし、北海道もいよいよコロナ第4波で感染者が増えてきて、去年の今時期みたいにまた釣り行けなくなるかも・・。
その前の自主対応として、札幌を出たあとは釣り場(すいてる場所限定)に直行直帰、飲食店やコンビニ、トイレなどに原則立ち寄らない「無寄港釣行」をまた今回から復活させた。
木曜日、ゆっくり準備して出掛けようと思ってたら、急きょ職場に行く用事ができちゃって、出発が遅れてしまった・・。

でもぎりぎり、夕マズメに間に合った。
自分のほかにはひとり、100m以上離れたところに釣り人が入っている。
さっそくサクラマス狙いで釣り開始。

・・6時半に日が沈み、7時には暗くなってあっけなくタイムオーバー。
う~ん、魚の気配がほとんど感じられんかった。
朝マズメにはまた状況が変わるかもしれんけど、明日の朝もここに入るのはちょっとギャンブルかも・・。
翌朝のことはまたあとで考えるとして、夜の部のヤリイカ会場はどこにしようか・・某漁港に行ってみた。
すると同じ考えの人たちがちらほら、エギよりウキテーラーの人が多いみたい。
間に入らせてもらうぐらいのスペースはじゅうぶんあったけど、ここでも徹底して感染リスク回避、無人ポイントに向かった。

設置されてるロープをお借りして、道具を垂直降下で先に送り込み、鉄ハシゴで降りてポイント到着。
今夜は月が明るめ、でも試しに9W寂光器を照らして夜の部のエギング開始。
・・しばらくしてもベイトもイカも光に寄ってこないので、これは照明の効果なしと判断、途中で消灯した。
色々エギチェンの中で、2.5号ラトルに何かさわった!
しかしこれは油断してて乗せそこない、1.8号ラトルにチェンジしたら・・乗った!

手応えはヤリに届かない感じ・・やっぱりマメイカだった。
そこそこいい型だけどね。

次は裏ワザのエサ巻き1.8号でヤリを誘惑・・やっぱりマメイカ。
もうこうなったら方針転換、マメイカ釣りながらヤリがひょっこり出てくるのを期待することに。

でもマメイカはいい型だし、まともなエギングも今年に入って初めてで、文句なく楽しい!

触腕パンチもしっかりキャッチ。
後半はかなり渋くなってきて、ほとんどの人が帰ったあともひつこく粘ってたら日付が変わってた。
さすがにこれ以上は朝マズメに響くので撤収。
けっきょくヤリイカ反応は皆無、このあとよくなってくれたらいいんだけど・・。
クルマに戻って夜食で腹ごしらえしながら、朝サクラでどこに入るか思案・・。
最近は平日でも有名ポイントは人で混み合うらしくて、コロナ対策に限らず、ふだんからなるべく人を避ける動きをしてる自分としては、そういうポイントはまっ先に却下。
そして磯からの釣りも人気だけど、いまだに釣り方がよく分かんないから自分的にはあんま楽しくない。
情報に振り回されて、釣れる釣れないでポイントを選ぶのもなんか疲れてきたし・・。
それよりも自分が今したいのはどんな釣りか・・やっぱ広いサーフでのびのびと釣りたい!
ということで、サクラ狙いでは初めて入るサーフに向かった。

現地で少し仮眠からの早起きして準備、うっすら明け始めたサーフに立つと、見える範囲無人の貸切!
これよこれ!こんな世界になり果てた今では、一番ぜいたくなシチュかも。
ウキウキしながら朝イチポイントを探してさっそくランガン。
ここのサーフは全体に浅いから、まず手前から深めになってる場所を探して、その周辺の地形変化をねらうべし。
ベストと思われるポイントで腰を据えて釣り開始。
まずはジグをフルキャストしてPEラインをほぐしてから、ジグミノー、ミノーにチェンジ。
ミノーで何投目か、キャストが決まって飛距離が出た時にさっそくヒット!
なかなかいい手応え!
でもファイトしながらふと考えた・・。
いきなり朝イチにいいの釣れちゃってこれキープしたら気持ち的にはラクだけど、そのあと緊張感なくなって最後までドキドキを楽しめないかも・・。
とりあえずランディングしてみて、できそうなら・・と、プライヤーとカメラをスタンバイしてファイト続行。
何とか波打ち際のちょい手前までずり上げる。

いいサクラ!
ミノーのフック(シングル)が口の2ヶ所にいい感じで掛かってる。
よし、これならいける!と素早く撮影、プライヤーでフック外しもスムーズにできて、短時間でリリース。
弱ってダメそうだったらためらわずキープ・・でも元気に帰って行ってくれた。
水中だとあんなに強いサクラマスも、陸に上げるととたんに弱くなる。
アメマスよりもリリースのハードルは高いけど、今回は何とかうまくできた。
砂浜だからダメージ少なくスムーズにできるのもあって、これが磯とかテトラ帯でタモ入れしちゃうと、さらに無事リリースのハードルが高くなる。
あと、リリースするならトレブルフックとシングルフックの差も大きいと思う。
長いことトレブル使ってないからもうよく分かんないけど。
ちなみに自分はさっきみたいに気まぐれにリリースしたくなることがある人、それ以上でもイカでもない。
合法的に釣りする分には人それぞれでオッケーなので念のため。
メジャーは省略、目測で55cmぐらいかな。
よーし、おみやげ用にこれよりおっきいの次釣らないと!

ここから逆方向にランガン、小川の流れ出しはやっぱり押さえとかないと。
今度は岡ジグLT35のサケ稚魚グリーンに沖目でヒット!
あれ?手応えがかなり軽い・・。

目測35cm、こんなちびっこサクラのおみやげはちょっと・・。
これも掛かりどころがよくて、素早く元気にリリース。
ちなみに他の魚種だと「資源保護のため小さな魚は放しましょう」となるけど、これ、ショアサクラマスに限ってはちょっと理屈が違ってくる。
北海道沿岸で春に釣れるサクラマスはみんな同級生、その年の秋に全部成熟して、繁殖に参加したらすべて寿命を迎える。
つまり、ほかの魚は「未熟な小さい魚は数が多くてたくさん釣れるけど、それ全部キープしてたら将来おとなになるのがいなくなっちゃうよ」
サクラは「未熟な小さいサクラなんてショアにいないから釣れないよ。大きいのも小さいのもいるけど、それみんな今年おとなになるやつだから」
・・この前積丹の海でスモルト(翌年秋に成熟する15~20cmほどの銀毛降海ヤマメ)が掛かったけど、これは1年後輩、例外ってことで。
そうすると、大きなサクラマスほど持ってる卵数が多いから、次の世代につなぐ資源量を1尾単位で考えると、当然「デカサクラほど資源保護のためには重要」ってことになる。
まぁそうは言っても、やっぱりデカサクラこそキープしたいわけで・・。
1.3kgの中型サクラを3本、あるいは2kgの良型を2本リリースしたら、4kgのデカサクラ1本リリースと等価になるので、実際はデカサクラをしっかりキープ・・これでどうかな。
「遺伝子の多様性」という点でもキープ数は少ない方がいい・・デカサクラ1本キープがベスト。
・・ってそんなデカいの釣ったことないけど。
要するに、小ザクラのリリースは単に「おみやげとしての価値が低いから」ってことになるかな。
まぁこれも、何でもかんでも全部キープするよりは資源保護につながるけど。
ちなみにオスサクラは繁殖の場面でほとんどの場合「河川残留オスヤマメを含めて代わりはなんぼでもいる」から、メスよりは気を遣わずにキープでオッケー、かな。
まぁそもそもオスサクラは数少ないし、この時期に外見からオスメスを見わけるのはかなり難易度高いけど。
しかしオスってやっぱり、哀しい生き物だよなぁ・・。
・・めっちゃ脱線、戻ってランガンすると・・。

カラスさんがたむろってる。
これはもしや・・。

やっぱり、イルカのストランディング(漂着)だった。
体長1m足らずと小さい。
パンダみたいな白黒模様、帰って調べると「イシイルカのイシイルカ型」かな、たぶん。
このサーフ、去年の1月にも漂着ネズミイルカを見つけたから2年連続になる。
北海道でイルカ・クジラの漂着情報を集めているNPOがあって、去年見つけたときも通報した。
ホントは現地からすぐ知らせた方がいいんだろうけど、そこは超貴重な釣りタイムを優先、今回も帰宅してから写真付きで報告した。
後日お返事をいただいて、種類は正解、コドモがこの時期打ち上がることがあるとのことだった。

さて、釣りの方はチェイスやバイトミスなどあるけどヒットに持ち込めず。
釣り人はこのロングサーフにマックスで5人のガラガラ。
サクラ狙いで釣り場移動の目安にしている8時を過ぎて、他の人は切り上げてサーフぼっち、このまま朝イチのリリースがあだになって、魚のおみやげナシになるのか・・。
それでもがんばって続行してると、朝イチと同じミノーに起死回生のヒット!
今度はちゃんとしたサイズ、ナイスファイター!
これを獲れたら絶対おみやげに・・バラさないよう必死モード。

よしっ、無事にランディング!
サイズは朝イチのよりチョイ小さいかな・・53cmだった。
ピンチからの一発逆転!ってカッチョイイもんじゃなくて、あ゛~釣れてよかったぁ~。

さっそく波打ち際で血抜き。
ストリンガーなんて自分が使うことになるとは思わんかったけど、今や血抜きには必需品。
今日2本出したヒットルアー、自分の中ではベストミノーのダイワショアラインシャイナーSL14 LD S-G、カラーはオオナゴ(これ大事)。
もうとっくのとうに廃版、最新のミノーと較べるとキャストがちょっぴり難しくてなかなか決まらないし、最大射程もかなり落ちる。
でもここぞという場面でこのミノーには何度も釣らせてもらってきた。
そして世間からなくなりそうになったときはあわてて確保に走った。
この型のオオナゴカラーは今5本キープしてて、ほかにもフローティングを3本、17cmを1本、ちょい深く潜るDT(ダイブチューン)は何と10本!も持ってる。
状態は未使用からかなりくたびれたのまで色々、これからもコレクションじゃなくてガンガン使っていくつもり。
無事におみやげ確保したので帰り方向へ。

途中、弁慶岬の駐車場に立ち寄った。
3日前、ここでサクラマス釣りをしていた3人が高波にさらわれて、うちひとりが亡くなるという痛ましい事故があったばかり。

同じ釣り好き人間として、岬の上から合掌・・。
そんな事故があったとは思えないぐらい、今日の海はおだやか。
当然のように釣り人が結構来ていた。
大きいサクラマスをぶら下げて駐車場に上がってきた人も見掛けた。
釣りに危険はつきもの、明日は我が身・・だからこそ、せめて安全と危険を正しく判断し、正しく行動できるよう肝に銘じたい。

こちらのサーフはお昼前の時間でも釣りしてる人がポツポツいる。
人の間隔は広く取れるので、自分もちょっとやってみた。
このサーフの方が今朝の場所よりも水深があって、だからなのか、地形変化がわかりにくい。
雪代の影響か、ちょっと透明度が落ちてたせいもあるかな。
きっと朝はもっと人が多かったんだろうなぁ。
あんまり人が多く並ぶと、サーフとは言え自由にランガンできなくて楽しさ半減かも。
ここもお昼に切り上げて帰宅の途についた。

1.8~2.2号エギでキャッチしたマメイカは15杯、ヤリイカ出そうと意地で粘った結果、おかず1品分のおみやげがバッチリ確保できた。
良型揃いで、卵持ちのメスも混じってた。

サクラマスは3本キャッチ、キープした中サイズは血抜き後で約1.6kg。
筋子が入ってないレアキャラのオスサクラ、「気にせずキープでオッケー」なやつだった。

半身はルイベ用であとは色々に調理予定、また作ってもらったブイヤベースはとっても美味しい。
さて、人との接触を極力回避するこのスタイルでの釣りなら、平日出動だし感染リスクはほとんどないと思うんだけど・・。
それでも出掛けるだけでヤバい状況になったら当然自粛、そこは自分で正しく判断したい。
それと釣り記事の公開は次回から自粛、当面延期します。